近年よく耳にするNFTを簡単にメモしたいと思います。
お恥ずかしながら、私も最近までよく知らなかったので、これを機会に理解を深めビジネスチャンスにできればと企てています。
NFTって何?
NFTとは、Non-Fungible(代替不可能)なトークンです。
トークンとは証拠品というような意味もありますが、デジタルデータを「唯一無二」のものとして証明し、情報を付与し著作権に似た形で二次使用で利益を得たり、取引したりできる資産の一種です。
また、その特徴には以下の3つがあります。
【1】代替が不可能
デジタルデータ等を「唯一無二」のものとして証明します。そのため代替が存在しません。
【2】取引が可能
クリエイターのデジタル作品が売買取引ができます。
【3】プログラムにより収益を得る
著作権を保有するクリエイターの一点物の作品が、どこかで使用された場合に一定の収益を得られます。
特徴1:「唯一無二」のものとして代替が不可能
例えば、サッカー観戦チケットと100円玉があったとします。
100円玉は別の100円玉と交換しても、価値は100円のままで変わりません。つまり代替え可能というわけです。
一方、サッカー観戦チケットは座席や対戦カードなどによって変数があるので、あなたのチケットと誰かのチケットの交換すれば価値が変わます。
つまり代替が不可能なものです。
別の例えでは好きなサッカーチームのボールをショップで買ったものと、鑑定書付き直筆サイン入りボールでは全く価値が違い代替が不可能ということになります。
特徴2:信頼が担保されているので取引ができる
NFTを支えるテクノロジーにはブロックチェーンが使用されていて、デジタルデータのコピーや改ざんを防ぎ、信頼を担保しています。
ブロックチェーンは「分散台帳」とよく呼ばれます。台帳のすべてを一企業が管理しているならばその信頼は企業が担保するわけですが、仮にアタックにより改竄またはシステムダウンすれば信頼も終わりです。
分散台帳は台帳を多数のユーザーのコンピュータによって管理されてます。そのためどこかでシステムダウンしたとしても情報は守られます。また、取引の記録がブロック化され、それがチェーンのようにつながっているため改竄も難し言い訳です。
それが、NFTの信頼を担保しているわけですね。
※ブロックチェーンについて改めてメモしたいと思います。
さて、話をサッカーボールに戻しますが、オフラインにおいて、オークションや転売する場合には「これは正真正銘直筆サインのボールです!」というためには鑑定書などが裏付けとなり価値を担保します。
一方オンラインのデジタルデータではどうでしょう?ネットで検索すればスクショやダウンロードが簡単にできてしまいます。またSNSなどを通じて、あっという間に拡散されます。
ボールが手元にあるわけでもなく、当然鑑定書がつきません。
オフラインでは鑑定書があれば価値が上がるのに、オンラインでは無価値です。
つまり、血のにじむ思いで制作した渾身のアートも、オンラインではクリエイターにとって何の収益も生まないわけです。
NFTは直筆サイン入りボール同様に、デジタルデータに鑑定書のようなものをつけて代替が不可能なのものと証明し取引することができます。
つまりクリエーターの収益につなげるビジネスチャンスが広がるというのが大きな特徴です。
アートではありませんが実例として、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏が最初に投稿したツイートがオークションにかけられ数億円で売買されました。
本来なら誰でも見られるものですが、NFTによって高額なデジタル資産となったわけです。
特徴3:デジタルデータにプログラムを適用し収益を得ることができる
NFTには取引できる以外にも、条件プログラムを実装できます。
例えば、イラストをNFTで販売した場合、転売されるたびに売り上げの5%をクリエイター(著作者)に支払うという条件をプログラミングができます。
通常だと年間何回の使用でいくらというライセンス販売があったりしますが、使用カウントするなど面倒な管理もなく、自動的に収入が得られるわけです。
つまり、誰でも優秀な作品であればすぐにビジネスチャンスが生まれる可能性が大いにあるというわけですね。
拡がるNFTビジネス
グッチがNFTデジタルアートを出品
「グッチ(GUCCI)」が、自社初のNFTデジタルアート作品を制作しました。「クリスティーズ(Christie’s)」が6月3日まで開催しているNFT専用オークションに出品しており、入札開始価格は約218万円とのこと。出品されたのは、グッチの創設100周年を祝ったコレクション「ARIA」にインスピレーションを得て、クリエイティブディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)と、フォトグラファー兼ディレクターのフローリア・シジスモンディ(Floria Sigismondi)が共同監督を務めた映像です。
子どもが描いたドット絵が高値で売買
ニュースでも話題になっていたが、8歳のお子さんが描いたドット絵を、母親がアーティストでNFTを行っていたことから、NFTアートとして出品しました。
それがインフルエンサーの目に留まり拡散したことから、一気に価値が上がり、二次流通したドット絵の中には1点40万円の値がついたものもあるそうです。
NFTで美術館
2021年の夏、「鳴門ガレの森美術館」は「NFT鳴門美術館」へと名称を変更しました。美術館発祥のNFTサービスとのことで多くの関係者の注目を集めています。
決済には日本円が利用できるようなので、比較的利用しやすいようです。日本円が広まれば、NFTアート市場もより活性化されるでしょうね。
観賞用バーチャルスニーカー
2021年4月22日、AIヒューマン事業を中心に多くのサービスを扱っている1SEC社がNFTマーケットプレイスにバーチャルスニーカーを発売しました。
バーチャルスニーカーなので、購入しても履くことはできません。とことん観賞用です。この商品はオークション形式で出品され、開始9分で約140万で売れたそうです。
NFT作品はどこで買う?
NFTの購入は、一般的にマーケットプレイスで行い、OpenSeaが有名です。現在でもマーケットプレイスは拡がりを見せ、自社でNFTを作成し販売まで関わる事も増えてるそうです。
購入に使うことが多いのは暗号資産です。仮想通貨でビットコインなど有名ですね。また、クレジットカードが利用できるマーケットプレイスもあります。
まとめ
昨年はNFT元年とも言われ、今後、最も期待できる市場の一つです。これにより、クリエイターはタイムラグのない評価と収益を得られる機会が増え、より多くのビジネスチャンスを掴むことができるNFTに大いに注目しましょう!